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「カメラマンヘの道」をご覧になって下さっているみなさまへ。

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続「カメラマンへの道」

初めての撮影日が決まった。
地方ロケだった。

担当編集者が電話の向こうで「撮影は飛行場だよ」と言った。
「え、飛行場なんかで撮れるんですか?」
「○○空港に飛行機が到着してAさんがタラップから降りて空港の建物の中に入っていく数分間だけ撮影できるらしいんだよ、」
「ヘアメイクとははしてるんですか?」
「バカ、最初の打ち合わせの時に言っただろう!!メイクも何もしていない素のAを撮るんだよ!!」
「あっ、そうか」
「撮影出来るのは、タラップから降りて歩いて空港の建物に中に入る数分間だけだ!!
僕らは1便前の飛行機で行ってAさんを待つことにしてるから、ロケハンする時間はあるから、数分しかないけどしっかり撮れよ!!」
「はい、任せて下さい」
と言って電話を切った。

僕は、僕にとってはメチャメチャ大きなこの仕事の、最初の撮影場所を聞いてびっくりした。

それは・・・なんと、僕の生まれ故郷の空港だったのです。

それも高校時代よく写真を撮りに行った場所で、今回の撮影の為のロケハンなんかしなくても空港の隅から隅まで・・知ってる場所だったのです。

「ラッキー!!」と叫びました(笑)

つまり、ロケ場所のことで「どうしよう?」っていう、プレッシャーがまったく掛からなかったのです。

当時、僕の故郷の空港はまだプロペラ機しか飛ばないような小さな空港で、飛行機が到着したら南の島の空港のように、乗客は飛行機のタラップから降りて歩いて空港の建物まで行くという飛行場だったのです。

今だったら、飛行場内でのこんな撮影は絶対許可なんか降りないと思うけど・・
昔はいい時代でした(笑)

僕は、当時超有名タレントのAさんが飛行機のタラップから降りて空港の建物に入るまでの数分間で・・・この雑誌の巻頭5ページの写真を撮らなければいけない。

撮影当日まで、自分の記憶の中から高校時代によく写真を撮りに行った空港を思い起こして、撮影のシュミレーションを何度もした。

自分の中では完璧だった(笑)

いよいよ撮影当日・・

1便早い飛行機の中で担当編集者が「お前、大丈夫かぁ?数分しかないんだぞ!!」心配そうに聞いてきた。
僕は「大丈夫ですよ、大丈夫だと思ったから僕を推薦してくれたんでしょ?(笑)」
「そうだけどさぁ~まさか、最初撮影がこんな条件とは思ってもいなかったからさぁ~」とまた心配そうにしていた(笑)
「大丈夫ですよ、僕はこの連載にこれからの自分のカメラマンとしての運命を掛けてるんです、この連載で、みんながあっというAさんの写真撮りまくりますから、楽しみにしてて下さいよ!!」

編集者は「お前って、プレッシャー感じないやつだなぁ~~」と、笑ってた。

僕は飛行機の窓の向こうに見える青い空を眺めながら・・
「こんなチャンスいつやってくるか分からない、この日の為にこの数年間いろんなことをやってきたと言ってもいい。
これは、写真の女神が僕に与えてくれたプレゼントに違いない!!
だからいい写真が撮れない分けがない!!
と勝手に考えていたのです(笑)

いよいよ、僕らが乗った飛行機が空港に到着した。

Aさんが来るまで3時間もある。

僕は、懐かしい空港のロケハンしながら頭の中で、巻頭5ページの為に撮る写真をもう1度シュミレーションした。
「飛行機があそこに着く」
「Aさんがタラップから降りてくる」
「タラップの下に降りる」
「そこで、数秒だけ立ち止まってもらう」
「24ミリで飛行機と飛行場の全景を入れてバストアップと全身を撮る」
「次に、135ミリでAさんのバストアップを撮る、この時は後ろはボカシてAさんだけを浮き出させる」
「この時は、正面と横顔もそして目線をもらったドアップも!!」
「そして、空港の建物の中に歩いてもらいながら撮る」
「ここは、わざとにブラそう!!」
「建物の中に入って行く後ろ姿・・本人は小さく・・これは24ミリで・・」
「撮影終了!!」
といった感じで・・

1台のカメラに24ミリ、もう1台のカメラに135ミリを付けてAさんを待った。
レンズ交換する時間なんかないので、この2本のレンズで勝負!!

と、カッコいい事言ってるけど・・
当時僕が持ってたカメラは2台でレンンズは24ミリ、50ミリ、135ミリの3本だけでした(笑)

そして、いよいよ向こうの空からAさんが乗った飛行機が現われた。

担当編集者「頼んだぞ!!」
僕「はい、任せて下さい!!」

飛行機が止まった。

僕は2台のカメラを持って飛行機に向かって走って行った。

タラップが降ろされる。

乗客達が降りてくる。

Aさんは、みんなの迷惑にならないように一番最後に降りてくることになっていた。

僕は、タラップの下からAさんを待った。

いよいよAさんが「現われた!!」

僕はタラップを降りてくるAさんをファインダー越しに「なんてかっこいい人なんだろう!!」と感動しながらシャッターを押していた。

Aさんが空港の建物に消えて行くほんの数分間があっという間に終わった。

僕はもう、体も心も汗びっしょりだった。

担当編集者「お疲れさん!!どう、いいの撮れた?」
僕「わ・・・わかりません・・・・」
「何だよ!それ!!」
僕「本当に、なんか無我夢中で・・あっと言う間だったので・・・分からないんです」
「心配だなぁ~~~」
僕「・・・・・・」

実は僕はこの時、初めてAさんに会ったのです。

今考えると、よくタラップから降りてきたAさんに「ここで止まってもらえますか?」って、声をかけられたなぁ~と思います(笑)
本当は、もう、無我夢中でなにも考えていなかったのです。

担当編集者と僕は次の便で東京に戻った。

東京に帰ってフイルムを現像所に出した。

次の日・・現像を撮りに現像所に行った。

フイルムが入ってる袋を開ける時、メチャメチャドキドキした。

現像所にある大きなビューアーにスイッチを入れ、その上にポジを広げた。

ルーペで1カット1カット、ゆっくりと見ていった。

空港でのほんの数分間のドキドキ感が蘇ってきた。

自分が思った通りの写真が撮れていたんだろうか?

続く・・

0807291.jpg

 

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| カメラマンへの道 | 2008年08月08日 | コメント:2 | TOP↑

コメント

はじめまして。

 メールにしようかと思いましたが、こちらにコメントさせていただきます。

 ブルー・ノート購入しました。
 タクマさんのホームページから購入すればよかった・・・(笑)
 タクマさんの写真をみていると、癒されたり元気をいただいたりで。どこでタクマさんの写真と出会ったのか失礼ながら覚えていませんが、出会えたことに感謝しています。
 
 ブログや日記を読んでいると、私は私でいいんだと思わせていただいて、写真を始めた頃は写真を撮るのが楽しいだなんて感じてもいなかったけど(ちょっとしたきっかけで始めたんです。)、今は昔の自分・今の自分それぞれが自分自身だと受け入れることができて、めっちゃ楽しい写真ライフを送っています。

 プチカメラマンとも言えない位ですけど、これからも好きなカメラを片手にやってきます!


 ※リンクはらせていただきました。

| pip69 | 2008/08/08 20:52 | URL | ≫ EDIT

*pip69さんへ
コメント、ありがとうございます!!
プチカメラマンをおもいっきり楽しんで下さい。

| タクマクニヒロです | 2008/08/10 15:39 | URL |














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